基本的には変化しないはずのアイドリングですが、標高が高い場所などでは気圧の関係で不安定になる場合があります。そんな時はアイドルスクリューによる、調整法を知っておくと便利です。またキャブレターのトラブルなどの本格的な修理は、精密部品も多いことから専門店に任せてください。
アイドリングの調整は、アイドルスクリューと呼ばれるねじを指で回してガソリンの量が調整できる箇所で行います。タコメーターがついているエンジンならば好調時のアイドリング回転数を覚えておいて、そこに合わせればいいだけです。タコメーターがないバイクは、アイドリング時のエンジン音で判断して調整を行います。アイドルスクリューは右に回せばアイドリングは上がり、左に回せばアイドリングは下がります。
キャブレターにはアイドリングから低速域の混合気を調整する、スロージェットと呼ばれるものと高速側の混合気を制限するメインジェットがついています。スロージェットはマイナスドライバーで調整できるものが多くなっていますが、厳密な調整を必要とする箇所なので、専門店に依頼してください。調整を行うときにはエンジンの熱でやけどをしないように、必ず手袋を着用して作業を行うようにしてください。通常この気化器は1気筒に1個ずつついていますが、4サイクル単気筒で排気量が250cc程度以上のバイクでは、1気筒に対して2つつけて低・中回転時には片側だけを作動させて、高回転時には両側とも作動させる方式を採用しているものもあります。